難問! ぽよ語解読
ぽよは、かなりの舌足らず。
あと1ヶ月もすれば3歳になるというのに、
何を言っているのかわからないことがよくある。
「えんいがね、いったったのお。とら、ぶーんて飛んでね。すごいねえええぇっ!」
さっぱりわかりません。
この舌足らずさとは裏腹に、
なぜかものすごいオーバーアクション。
超モンゴリアンの一重おめめを、これでもかっ! と見開き、
この世のものとは思えないっ! というような
驚きの表情を浮かべ、
オマエはアメリカ人か? というような、
ダイナミックな身振り手振りを交えながら
「すごいねえええぇっ?」
と、同意を求めて参ります。
はっきりいって引きます。
とりあえず、
「えんい」なるものが空を飛んで行っちゃったらしい
ということはわかった。
で、「えんい」って?
「ぽよ、『えんい』ってナニ?」
「えんいはね[ヒッ]、えんいはね[ヒッ]、…」
[ヒッ]は、ぽよが激しく息を吸う音。
必死になると、力が入りすぎて、
呼吸が荒くなるらしい。
見ているこっちが苦しくなるゾ。
あっちの部屋に行き、こっちの部屋に戻り、
アレ指し、コレ指しの演技(?)の末、
「えんい」とは、ピーターパンに出てくる「ウェンディ」であることが判明しました。
ふうううっ。
つ、疲れる。
アクションが出来ないときは、さらにタイヘン。
先日は夜布団に入り、電気も消したところで、
突然の発言。
「ぽよちゃんね、はえはとーがよかったの。」
え? はえはとー?
暗闇で声だけ。しかも何の脈絡もナシ。
オマケに、ここでご機嫌を損ねたら、ぱやまで騒ぎ出して
寝かしつけどころじゃなくなる。
ここはなんとしても穏便に済まさなければ・・・
「はえはとー?」
「ちがうよー、『は・え・は・と・お』」
「はれはとお?」
「ちがうっ! 『は・え・は・と・お』」
まずい、明らかにいらだっている。
でも、わからないよ~。
前後の文脈がないから状況から推測することが出来ない。
音からつかむしかあるまい。
とにかく復唱あるのみ。
「はねはとお?」
「ちーがーうっ! 『は・え・は・と・お』っ!」
ちょっとー。
何エラそうに怒ってんのよ。
まるでワタシが出来の悪い生徒みたいじゃないかっ!
悪いのはどっちだ、っつうの!
まてまて、抑えるんだ~
負けるが勝ち、という言葉があるじゃないか。
ここで気持ちよ~くおやすみになっていただければ、
あとは「ワタシの自由時間」が待っている!
ここは母の力の見せどころ。
「はれがとお?」
「ちがう!」
「はえがとお?」
「ちがう!」
「はげはとお?」
ああっ!
「アゲハチョウ?」
「そーだよ。」
復唱しているうちにわかってしまった自分がこわい。
なんかの才能か?
「まったく、もー、『は・え・は・と・お』って、何度も言ったでしょ?」
言ってないって!
だいたい、なんでそんな高飛車なわけ?
ちったー母の忍耐力に感謝しなさい!
ボキャブラリーが少なければ予想もしやすいのだけど、
行動範囲が随分広がって、言葉をいろいろ覚えてきているからタイヘンです。
こんなのいつまで続くんだ~?
保育園では話が通じてるんだろうか?
お友達と話をしているのを立ち聞きしてみると。
お友達「あれ? 今日はねこじゃらし持ってこなかったの?」
その日は珍しく、枯れてるねこじゃらしを取ろうとして、
黒い虫がびっしりついているのを目撃し、
逃げるようにその場を離れたぽよであった。
ぽよ「かえててムキがちゅいてたの。」(枯れてて虫がついてたの。)
お友達「え?」
ぽよ「ム~キっ! ムキがちゅいてて、とえなかったの。」(虫がついてて、とれなかったの。)
お友達「え?」
ぽよ「かえててぇ~、ムキがちゅいててぇ~」
・・・と、そのお友達は、会話の途中で静かに去っていきました。
ぽよの言葉が理解できなかったので、
何も聞かなかったことにしたようでした。
お友達の背中を見送っていたぽよは、
おもむろに母のほうを振り向くと、
物悲しげな表情を浮かべ、
「ムキがいたんだよねぇ・・・?」
そうか。
母もつらいが、アナタもつらかったのね。
人間は孤独な生き物なのよ。
言葉が通じないくらいでめげてちゃダメさ。
共に強く生き抜こう!
ふぁいとぉ~ (BGMはQUEENの「teotoriatte」でお願いします~)
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